WO2008059689A1 - Procédé de fabrication de couches du type sous-vêtements jetables et couches de ce type - Google Patents

Description

明 細 書

使い捨てのパンツ型おむつの製造方法およびそのパンツ型おむつ 技術分野

[0001] この発明は、使い捨てのパンツ型おむつの製造方法およびその製造方法によって 製造されたパンツ型おむつに関し、より詳しくは便が肌に接触することを防止可能な パンツ型おむつの製造方法およびそのパンツ型おむつに関する。

背景技術

[0002] 従来、便が肌に接触してその肌を汚すことがないようにする機能を備えた使い捨て おむつは公知である。例えば、特開 2002— 11044号公報（特許文献 1)に開示のパ ンッ型おむつは、トップシートの上にスキンコンタクトシートを有し、そのスキンコンタク トシートの股下域には、開口部が形成されていて、その開口部を囲むように弾性部材 が伸長状態で取り付けられている。その開口部をおむつ着用者の肛門と一致させて おくことによって、便が排泄されると、その便は開口を通ってスキンコンタクトシートの 下側へと進み、肌と接触することがない。

特許文献 1：特開 2002— 11044号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0003] 特許文献 1に開示のおむつは、スキンコンタクトシートに形成された開口部と肛門と がー致していなければ、便が肌とスキンコンタクトシートとの間に侵入して、肌を著しく 汚すことになりかねないという問題を有している。つまり、このおむつでは、それを着 用させるときに、スキンコンタクトシートの開口部を肛門に一致させることが不可欠で ある。しかし、着用させたおむつにおける開口部と肛門とがー致しているか否かは、 おむつの外側から確認することができない。また、スキンコンタクトシートには、尿を直 接吸収体に吸収させるための切欠部が形成されているのである力 ^s、切欠部を通過し た尿が吸収体の表面上で便と混ざり合うことは避け難い。そして、尿と便とが混ざり合 つたときには便の流動性が高くなり、便によって肌を汚す可能性が高まる。

[0004] 従来のおむつにおけるこのような問題に鑑みて、この発明が課題とするところは、お むつ着用者の肛門とおむつにおける便収容部との位置合わせが容易であって、便 によって肌を汚すことのな!/、新規な使レ、捨てのパンツ型おむつの製造方法およびそ の製造方法によって製造されたパンツ型おむつの提案である。

課題を解決するための手段

[0005] 前記課題を解決するために、この発明が対象とするのは、前後方向と前記前後方 向に直交する幅方向とを有する股下域と前記股下域の前方に形成された前胴周り 域と前記股下域の後方に形成された後胴周り域とを備えたおむつ基体を含み、前記 おむつ基体は前記前胴周り域と前記後胴周り域との側縁部どうしが接合されてパン ッ型に形成されており、前記おむつ基体の内面の側には、前記内面に取り付けられ たシート片によって肌と便との接触を防止可能なセパレータが形成されている使い捨 てのパンツ型おむつの製造方法である。

[0006] 力、かる製造方法において、この発明が特徴とするところは、以下のとおりである。前 記シート片は、前記内面に取り付けられる以前において、前記前後方向で前記シー ト片を二等分する第 1幅方向中心線によって第 1半体と第 2半体とに区分されるもの であり、前記第 1幅方向中心線を折曲案内線として前記第 1半体と前記第 2半体とを 重ね合わせ、重ね合わせた前記第 1 ,第 2半体は、前記第 1幅方向中心線に平行な 端縁部どうしの前記幅方向における中央部分を接合して前記中央部分以外の部分 を離間させた折曲体に形成し、続けて前記折曲体は、前記第 1幅方向中心線を前記 おむつ基体の前記前後方向の寸法を二等分する第 2幅方向中心線に接近させる一 方、前記第 1 ,第 2半体の前記端縁部を前記第 1幅方向中心線よりも前記第 2幅方向 中心線から遠く離間させて前記第 1半体を前記おむつ基体における前記股下域の 前方部分および後方部分いずれかの内面に重ね、重ねた前記第 1半体は、前記前 後方向へ延びる前記第 1半体の両側縁部の外面を前記内面に接合するとともに前 記両側縁部の間の部分を前記内面から離間させておき、さらに続けて、前記第 2半 体は、前記前後方向へ延びる前記第 2半体の両側縁部の外面に接着剤を塗布し、 しかる後に前記おむつ基体を前記第 2幅方向中心線に沿って折曲して前記おむつ 基体の前記内面と前記第 2半体の前記両側縁部の外面とを前記接着剤を介して接 合するとともに前記両側縁部の間の部分を前記内面から離間させておき、折曲した 前記おむつ基体は、互いに重なり合う前記前後胴周り域における前記側縁部の内面 どうしを接合して、前記シート片から前記セパレータを得る。

[0007] この発明の好ましい実施態様の一つにおいて、前記第 2半体の前記両側縁部の外 面に前記接着剤を塗布することに代えて、前記おむつ基体を前記第 2幅方向中心線 に沿って折曲したときに前記両側縁部の外面と重なり合う部分における前記おむつ 基体の内面に前記接着剤を塗布する。

[0008] この発明の好ましい実施態様の他の一つにおいて、前記折曲体は、前記幅方向の 寸法が、前記折曲体の前記第 1半体を重ねる部位における前記おむつ基体の前記 幅方向の寸法よりも大きいものである。

[0009] この発明が対象とし、特徴とするところの他の一つは、セパレータを有する使い捨て のパンツ型おむつが請求項 1〜3のいずれかに記載の製造方法によって製造されて いることにある。

発明の効果

[0010] この発明に係る使い捨てのパンツ型おむつの製造方法では、おむつ基体における 股下域の内面に第 1 ,第 2半体を有するシート片の折曲体の両側縁部を接合した後 に、おむつ基体を第 2幅方向中心線に沿って折り重ね、そのときに重なり合うおむつ 基体の内面と折曲体の両側縁部とを接合するとともに、おむつ基体の前後胴周り域 の側縁部どうしを接合するから、おむつ基体からはパンツ型の肌被覆部が形成され、 おむつ基体における股下域の前方部分と折曲体との間にはおむつ着用者が排泄す る尿を流入させることが可能なポケット状の排泄物収容部が形成され、おむつ基体に おける股下域の後方部分と折曲体との間には便を流入させることが可能なポケット状 の排泄物収容部が形成される。これらの排泄物収容部では、パンツ型おむつの前後 方向中心線上にぉレ、て一体化して!/、る折曲体の前端縁部と後端縁部とがおむつの 着用者の脚周りの内側部分に当接する一方、おむつ基体の股下域はそれら前端縁 部と後端縁部とから離間するので、パンツ型おむつの着用状態に関係なくそれぞれ のポケット状の排泄物収容部は口が開いて、尿と便との流入が確実になる。力、ような 排泄物収容部を形成している折曲体のシート片は、肌が尿や便と接触することを防ぐ セパレータとして機能する。 [0011] この発明における好ましい態様が奏する効果、およびこの発明 ί つが奏する効果は、以下において説明される。

図面の簡単な説明

[0012] [図 1]パンツ型おむつの部分破断斜視図。

[図 2]パンツ型おむつを分解し、伸展した状態のおむつを示す図

[図 3]図 1の III III線断面図。

[図 4]図 3の IV— IV線矢視図。

[図 5]おむつ基体の部分破断平面図。

[図 6]シート片折曲体の斜視図。

符号の説明

[0013] 1 パンツ型おむつ

6 股下域

7 前胴周り域

7a 前胴周り域側縁部

8 後胴周り域

8a 後胴周り域側縁部

10 肌被覆部

10a おむつ基体

12 脚周り開口

13 周縁部

20 シート片

20a セパレータ

21 前端縁部

22 後端縁部

61 シート片折曲体

71 第 1半体

72 第 2半体

C-C 前後方向中心線 D-D 幅方向中心線

X 幅方向

Y 前後方向

発明を実施するための最良の形態

[0014] 添付の図面を参照してこの発明に係る使い捨てのパンツ型おむつの製造方法の 詳細を説明すると、以下のとおりである。

[0015] 図 1は、この発明に係る製造方法によって得られた使い捨てのパンツ型おむつ 1に ついての、それが着用状態にあるときの部分破断斜視図である。パンツ型おむつ 1は 、透液性の内面シート 2と、不透液性の外面シート 3と、これら両シート 2, 3間に介在 する体液吸収性芯材 4とによって形成されたパンツ型の肌被覆部 10を有する。肌被 覆部 10は、股下域 6と、股下域 6の前方に形成された前胴周り域 7と、股下域 6の後 方に形成された後胴周り域 8とを有し、前後胴周り域 7, 8の側縁部 7a, 8aどうしが合 掌状に重なり合い、図の上下方向へ間欠的に並ぶ接合域 9において互いに溶着し て、胴周り開口 11と一対の脚周り開口 12とが形成されている。胴周り開口 1 1の周縁 部 11 aでは、内外面シート 2, 3の間にあって胴周り方向へ延びる複数条の胴周り弹 性部材 14aが内外面シート 2, 3の少なくとも一方に伸長状態で接合している。また、 脚周り開口 12の周縁部 13では、脚周り方向へ延びる複数条の脚周り弾性部材 14b が内外面シート 2, 3の間にあって少なくとも一方のシートに伸長状態で接合して、脚 周り弾性部材 14bと内外面シート 2, 3との三者が脚周りに沿う環状の弾性域 41を形 成している。

[0016] 図 2は、図 1のパンツ型おむつ 1の前後胴周り域 7, 8を接合域 9において剥離し、 パンツ型おむつ 1の全体を双頭矢印 Xで示す幅方向と、双頭矢印 Xに直交する双頭 矢印 Yで示す前後方向とに展開した状態にある展開おむつ laの部分破断平面図で あって、図にはその展開おむつ laの内面側が示されている。展開おむつ laでは、パ ンッ型に形成されている図 1の肌被覆部 10が砂時計型のおむつ基体 10aとなって現 れている。図 1における胴周り開口 11の周縁部 11aは、おむつ基体 10aの前端縁部 7bと後端縁部 8bとなって現れており、脚周り開口 12の周縁部 13は、おむつ基体 10 aの股下域側縁部 13bとなって現れている。股下域側縁部 13bは、おむつ基体 10a を幅方向 xにおいて二等分する前後方向中心線 c cに向かって湾曲しているが、 前後胴周り域 7, 8の側縁部 7a, 8aのそれぞれは、前後方向中心線 C Cにほぼ平 行して前後方向 Yへ延びている。芯材 4もまた砂時計型のものであって、粉砕パルプ と高吸水性ポリマー粒子との混合物 4aがティシュぺーパを一例とする体液の吸収性 と拡散性とに優れた被覆シート 4bによって覆われることにより形成されている。おむ つ基体 10aにおいて、その内面を形成している内面シート 2の股下域 6には、セパレ ータ 20a (図 3参照）を形成するために、疎水性のシート材料、より好ましくは疎水性 かつ不透液性のシート材料で形成されたシート片 20が取り付けられて!/、る。力、ような 展開おむつ laは、前後方向中心線 C Cに関して対称に作られており、前後方向中 心線 C Cに直交する幅方向中心線 D— Dに関しても対称につくられている。

[0017] シート片 20は、股下域側縁部 13bのそれぞれにホットメルト接着剤 24を介して固定 されている側縁部 23と、股下域 6のうちの前胴周り域 7寄りの部分で幅方向 Xへ延び てレ、て股下域側縁部 13bのそれぞれにまで届く前端縁部 21と、股下域 6のうちの後 胴周り域 8寄りの部分で幅方向 Xへ延びていて股下域側縁部 13bのそれぞれにまで 届く後端縁部 22とを有する。シート片 20は、側縁部 23を除く大部分が、内面シート 2 に対して離間可能な非接合状態にあって、内面シート 2との間に前端縁部 21から後 端縁部 22にまで延びるトンネル状またはポケット状の排泄物収容部 31を形成してい る。前端縁部 21と後端縁部 22とは、シート片 20を折り返すことによって形成されたス リーブ 21aと 22aとを有する。これらスリーブ 21a, 22aは、それぞれの内側に前方弹 性部材 21bと後方弾性部材 22bとが伸長状態で取り付けられていて、股下域側縁部 13bどうしの間に延びる前方弾性域 42と後方弾性域 43とを形成している。これらの 弾性域 42, 43は、おむつ基体 10aにおいて脚周り弾性部材 14bが内外面シート 2, 3とともに形成している弾性域 41と交差している。前端縁部 21と後端縁部 22とはまた 、おむつ基体 10aを前後方向 Yにおいて二等分している幅方向中心線 D— Dからの 距離 Hfと Hrとがほぼ同じであり、これら両端縁部 21 , 22には前後方向中心線 C— C 上に仮想線で示された前方接合域 27と後方接合域 28とが含まれている。

[0018] 図 3は、図 1の III— III線断面図であって、 III— III線は図 2の前後方向中心線 C— Cと重なり合う位置にある。パンツ型の肌被覆部 10では、前胴周り域 7と後胴周り域 8 とが互いの側縁部 7a, 8aにおいて接合している。図 2の股下域 6が図 3では U字状に 湾曲しており、股下域側縁部 13bは脚周り開口 12を画成する周縁部 13となって現れ ている。シート片 20は、前端縁部 21と後端縁部 22とがホットメルト接着剤や粘着剤 等の接合剤 32を介して分離不能に接合した部位である接合部 35を含むセパレータ 20aとなって現れている。シート片 20とおむつ基体 10aの内面シート 2とが形成する 排泄物収容部 31は、前端縁部 21と内面シート 2とによって画成される前部開口 33と 、後端縁部 22と内面シート 2とによって画成される後部開口 34とを有する。股下域 6 の最下部である底部 6aにおいては、シート片 20と内面シート 2とが極めて接近した状 態にある力、または接触した状態にある。

[0019] 図 4は、図 3の IV— IV線矢視図であって、図 1のパンツ型おむつ 1を胴周り開口 11 の上方から見た図でもある。セパレータ 20aにおける前端縁部 21は、幅方向 Xの寸 法が接合部 35によって二等分されることによって、おむつ着用者（図示せず）の右脚 に密着可能な右前端縁部 21 と左脚に密着可能な左前端縁部 21 とに分かれており

R L

、これらの端縁部 21 , 21 が図 4では V字形を画いている。後端縁部 22も幅方向 X

R L

の寸法が接合部 35によって二等分されている。その後端縁部 22は、おむつ着用者 の右脚に密着可能な右後端縁部 22 と左脚に密着可能な左後端縁部 22とに分か

R L

れており、これらの端縁部 22 , 22が図 4では V字形を画いている。肌被覆部 10に

R L

おける脚周り開口 12の周縁部 13には、図示の如く右脚用周縁部 13と左脚用周縁

R

部 13とが含まれており、それぞれの周縁部 13 , 13力 セパレータ 20aにおける側

L R L

縁部 23に対して接合して!/、な!/、上方部分 15aと、側縁部 23に対して接合して!/、る下 方部分 15bとに分かれており（図 3を併せて参照）、図では上方部分 15aと下方部分 15bとに相当する範囲のそれぞれが双頭矢印 Aと Bとによって示されている。

[0020] 力、ように形成されているパンツ型おむつを着用するときの手順とパンツ型おむつ 1 の挙動とは次のようになる。まず、肌被覆部 10の前後胴周り域 7, 8を前後方向 Yへ 離間させて、胴周り開口 11を図 1 , 4のように大きく広げると、セパレータ 20aにおける 前端縁部 21は右前端縁部 21 と左前端縁部 21 とが接合部 35を中央にして V字形

R L

を画くように変形し、同じように後端縁部 22は右後端縁部 22と左後端縁部 22とが

R L

V字形を画くように変形する。これらの変形に伴って、前部開口 33と後部開口 34とが 自動的に大きく口を開ける（図 3参照）。また、右前端縁部 21 と右後端縁部 22とが

R R

前後方向 Yへ大きく離間すると同時に、左前端縁部 21 と左後端縁部 22も前後方

L L

向へ大きく離間する。次に、おむつ着用者（図示せず）は、脚周り開口 12における右 脚用周縁部 13 のうちの上方部分 15aとセパレータ 20aにおける右前端縁部 21 とセ

R R

パレータ 20aにおける右後端縁部 22とが画成する右脚用開口部 41 へ右脚を進入

R R

させる。続けて、その右脚を右脚用周縁部 13の上方部分 15aと下方部分 15bとが

R

画成する脚周り開口 12へ進入させる。さらに続けて、左脚を左脚用周縁部 13のうち

L

の上方部分 15aと左前端縁部 21 と左後端縁部 22とが画成する左脚用開口部 41

L L L

へ進入させる。その左脚をさらに左脚用周縁部 13の上方部分 15aと下方部分 15b

L

とが画成する脚周り開口 12へ進入させる。

このようにして着用したパンツ型おむつ 1において、それぞれの脚周り開口 12の周 縁部 13、即ち右脚用周縁部 13と左脚用周縁部 13とは、開口 12の周り方向へ弹

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性的に伸長 ·収縮可能であり、セパレータ 20aの前端縁部 21と後端縁部 22とは幅方 向 Xへ弾性的に伸長 ·収縮可能であるから、右脚のつけ根近傍では、右脚用周縁部 13 の上方部分 15aと右前端縁部 21 と右後端縁部 22 とが脚周りに弾性的に密着

R R R

して、右脚周りにおける体液の漏れを防ぐ第 1次シール 51 を形成する（図 4参照）。

R

第 1次シール 51 の下方では、右脚用周縁部 13 の下方部分 15bと上方部分 15aと

R R

が一体になつて右脚周りにおける体液の漏れを防ぐ第 2次シール 52 (図 4参照）を

R

形成して、この第 2次シール 52 1 従来のパンツ型おむつにおける脚周りのシール

R

と同様に作用する。左脚についても同様であって、左脚のつけ根近傍では、左脚用 周縁部 13の上方部分 15aと左前端縁部 21 と左後端縁部 22とが脚周りに弾性的

L L L

に密着して、左脚用の第 1次シール 51を形成する。第 1次シール 51 の下方では、

L L

左脚用周縁部 13の下方部分 15bと上方部分 15aとが一体になつて左脚周りにおけ

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る第 2次シール 52を形成する。着用したパンツ型おむつ 1を身体に対して十分に引

L

上げることによって、セパレータ 20aにおける前端縁部 21と後端縁部 22とは、接合部 35の近傍が着用者の外性器と肛門との間において股部に接触する。着用後のパン ッ型おむつ 1においても、セパレータ 20aにおける前端縁部 21と後端縁部 22とは、 内面シート 2から離間していて、前部開口 33と後部開口 34とが依然として大きく開口 している。

[0022] このような着用状態にあるパンツ型おむつ 1では、セパレータ 20aが、おむつ着用 者の股部を前方部分と後方部分とに明確に区分していて、その前方部分に形成され た前部開口 33にはおむつ着用者の外性器が臨み、後方部分に形成された後部開 口 34には肛門が臨むから、外性器からの尿は前部開口 33から確実にポケット状の 排泄物収容部 31へ進入し、肛門からの便は後部開口 34から確実に排泄物収容部 3 1へ進入する。それゆえ、セパレータ 20aによって尿と肌との接触および便と肌との接 触を防ぐことができる。排泄物収容部 31内の尿と便とは、股下域 6の底部 6aで内面 シート 2とセパレータ 20aとが接近な!/、し接触して!/、ることによって、互!/、の混合が妨 げられる。したがって、パンツ型おむつ 1では、尿と便との混合によって便の流動性が 高まると便によって肌を汚し易くなる、という問題も発生し難くなる。また、尿や便は、 仮に排泄物収容部 31の内部へ向かわずに脚に沿って流れることがあっても、両脚そ れぞれには第 1次シール 51 , 51 と第 2次シール 52 , 52とが形成されているので

R L R L

、簡単にはパンツ型おむつ 1から漏れると!/、うことがな!/、。

[0023] 図 2のおむつ基体 10aではまた、幅方向 Xにおいて、芯材 4の外側に内外面シート

2, 3によってサイドフラップ 25が形成されている。サイドフラップ 25は幅方向 Xにおけ る曲げ剛性が芯材 4のそれよりも低くて変形が容易な部分であって、脚周りの弾性域 41を含んでいる。それゆえ、おむつ基体 10aから得られるパンツ型おむつ 1が図 1の 状態にあって、股下域 6が U字形に湾曲していると、サイドフラップ 25は、弾性域 41 が収縮することに伴い、幅方向中心線 D— Dの近傍、即ち股下域 6の底部 6aにおい て、芯材 4の側縁部分 4cを基端としてパンツ型おむつ 1の上方へ向かって起立する 傾向を示す。一方、シート片 20は側縁部 23が接着剤 24を介して弾性域 41の内面 に接合しているから、図 2においては直状に延びているシート片 20の前端縁部 21と 後端縁部 22とが図 4に示される如く V字形を画くように変形すると、そのサイドフラッ プ 25が、これら前端縁部 21と後端縁部 22とによって前後方向中心線 C— Cへ接近 するようにパンツ型おむつ 1の内側へ引っ張られ、その結果として、サイドフラップ 25 は上方に向かって起立する傾向を強める。このような傾向を有するサイドフラップ 25 は、着用者の脚周りに対してパンツ型おむつ 1の下方からよく密着して、脚周りからの 体液の漏れを効果的に防止することができる。

[0024] 図 5, 6は、パンツ型おむつ 1の製造手順を説明するためのもので、その製造に使 用するおむつ基体 10aの平面図と、セパレータ 20aを得るためのシート片折曲体 61 の斜視図である。おむつ基体 10aは、股下域側縁部 13bのうちで少なくとも幅方向中 心線 D— Dよりも後方の部分の内面に接着剤 24が塗布されている。そのおむつ基体 10aの内面に示された仮想線 Fは、シート片折曲体 61が重ねられる位置を示してい る。シート片折曲体 61は、図 2, 3におけるシート片 20およびそのシート片 20から形 成されるセパレータ 20aを得るための原料シート 62によって形成されているもので、 その原料シート 62における前端縁部 21と後端縁部 22とが重なり合うように、原料シ ート 62は折曲線 63に沿って折り重ねられている。そのシート片折曲体 61は、折曲線 63によって前方半体 71と後方半体 72とに二分されており、前端縁部 21と後端縁部 22とは、弾性部材 21b, 22bが幅方向 Xへ伸長した状態で取り付けられていることに 加え、幅方向 Xの中央に位置する接合部位 27, 28 (図 2参照）において接着または 溶着により接合している。前方半体 71は、おむつ基体 10aの股下域 6において、幅 方向中心線 D— Dよりも前方に接合される部位であって、その接合のための接着剤 7 4が両側縁部の外面に塗布されている。後方半体 72は、股下域 6において、幅方向 中心線 D— Dよりも後方に接着剤 24を介して接合される部位である。かようなシート 片折曲体 61の幅方向 Xの寸法は、股下域 6のうちでシート片折曲体 61が重ねられる 部位における幅方向 Xの寸法よりも大きぐおむつ基体 10aの内面に載せられたシー ト片折曲体 61は、仮想線 Fで示された範囲を占める。

[0025] このおむつ基体 10aからパンツ型おむつ 1を得るには、まずシート片折曲体 61の折 曲線 63を幅方向中心線 D— Dに接近させる一方、前端縁部 21と後端縁部 22とを折 曲線 63よりも幅方向中心線 D— Dから遠く離間させた状態で、後方半体 72を股下域 6の後方部分に接着剤 24を介して取り付け、左右の股下域側縁部 13bの間におい ては後方半体 72をおむつ基体 10aから離間させておく。次に、おむつ基体 10aを幅 方向中心線 D— Dに沿って折り重ね、股下域側縁部 13bのうちで幅方向中心線 D— Dよりも前方の部分をシート片折曲体 61の前方半体 71に接着剤 74を介して接合し、 左右の股下域側縁部 13bの間においては前方半体 71をおむつ基体 10aから離間さ せておく。折り重ねたおむつ基体 10aは、前後胴周り域 7, 8の側縁部 7a, 8aを接合 域 9において合掌状に接合して、パンツ型の肌被覆部 10を形成させる。その肌被覆 部 10からはシート片折曲体 61の一部分が突出しているから、その突出している部分 のシート片折曲体 61を切り落として肌被覆部 10の輪郭を整え、セパレータ 20aを有 するパンツ型おむつ 1を得る。このときに、もし必要であるならば、肌被覆部 10におけ る不必要な部位をも切り落とすことができる。例えば、脚周り開口 12の周縁部 13の一 部分を切り落として所要の形状に仕上げることができる。

[0026] このようにして得られたパンツ型おむつ 1では、おむつ基体 10aがパンツ型の肌被 覆部 10を形成し、シート片折曲体 61はシート片 20となっておむつ基体 10aと協働し て排泄物収容部 31を形成すると同時に、肌が尿や便と接触することを防ぐセパレー タ 20aを形成する（図 3参照）。なお、図 2において、内面シート 2と外面シート 3との間 に介在している芯材 4は、股下域 6の底部 6aから前後方向 Yへ延びていて、好ましく はセパレータ 20aの前端縁部 21と後端縁部 22とカも延出している。

[0027] この発明によって得られるパンツ型おむつ 1において、内面シート 2には、透液性の 不織布ゃ開孔プラスチックフィルム等を使用することができる。外面シート 3には、不 透液性のプラスチックフィルムゃ不織布、これらプラスチックフィルムと不織布との積 層シート等を使用することができる。芯材 4では、吸液性材料として、粉砕パルプと高 吸水性ポリマー粒子との混合物を使用することができる他に、粉砕パルプを単独で 使用したり、粉砕パルプと高吸水性ポリマー繊維との混合物を使用したりすることが できる。また被覆シート 4bには、ティッシュぺーパに代えて不織布を使用することがで きる。シート片 20やシート片折曲体 61を得るための原料シート 62としては、疎水性ま たは疎水性にして不透液性の不織布やプラスチックフィルムを使用することが好まし い。また、その原料シート 62は、弾性部材 21b, 22bの弹性的な伸長に追随して弹 性的にまたは非弹性的に伸長可能なものであることが好ましい。内外面シート 2, 3や 原料シート 62等のシート材料が熱溶融性のプラスチックを含んで!/、る場合には、これ らのシート材料を超音波等の手段によって溶着することができる。

[0028] この発明における好ましいセパレータ 20aは、幅方向中心線 D— Dから前方接合域 27までの距離 Hfと後方接合域 28までの距離 Hrとが等しくなるように形成される。パ ンッ型おむつ 1が乳幼児用のものである場合の好ましい距離 Hf, Hrは、 20〜； 150m m、より好ましくは 40〜80mmの範囲にある。加えて、好ましい前方接合域 27と後方 接合域 28との幅方向 Xの寸法は 3〜50mm、より好ましくは 10〜30mmの範囲にあ り、前後方法 Yの寸法は少なくとも 3mmである。

[0029] この発明は、図 6で使用したシート片折曲体 61に代えて、幅方向 Xの寸法が図 5に おけるおむつ基体 10aの股下域 6の寸法よりも小さなシート片折曲体を使用して実施 することが可能である。また、シート片折曲体 61から得られるセパレータ 20aを幅方 向中心線 D— Dの近傍においておむつ基体 10aに接合するようにしてこの発明を実 施することあでさる。

[0030] 図示例においてはまた、この発明に係る製造方法力、個別のおむつ基体 10aとそ れに取り付けられる個別のシート片折曲体 61とを使用して個別のパンツ型おむつ 1 を製造するものであった力 これらの例に限らず、複数のおむつ基体 10aが幅方向 X または前後方向 Yにおいて分離不能に連続しているウェブや、複数のシート片折曲 体 61が幅方向 Xまたは前後方向 Yにおいて分離不能に連続しているウェブを使用し て、パンツ型おむつ 1の連続体を製造する場合においてもこの発明を実施することが できる。その場合のパンツ型おむつ 1の連続体は、おむつ製造の最終工程において 個々に切断されて個別のパンツ型おむつ 1となる。

Claims

請求の範囲

[1] 前後方向と前記前後方向に直交する幅方向とを有する股下域と前記股下域の前 方に形成された前胴周り域と前記股下域の後方に形成された後胴周り域とを備えた おむつ基体を含み、前記おむつ基体は前記前胴周り域と前記後胴周り域との側縁 部どうしが接合されてパンツ型に形成されており、前記おむつ基体の内面の側には、 前記内面に取り付けられたシート片によって肌と便との接触を防止可能なセパレータ が形成されて!/、る使!、捨てのパンツ型おむつの製造方法であって、

前記シート片は、前記内面に取り付けられる以前において、前記前後方向で前記 シート片を二等分する第 1幅方向中心線によって第 1半体と第 2半体とに区分される ものであり、前記第 1幅方向中心線を折曲案内線として前記第 1半体と前記第 2半体 とを重ね合わせ、重ね合わせた前記第 1 ,第 2半体は、前記第 1幅方向中心線に平 行な端縁部どうしの前記幅方向における中央部分を接合して前記中央部分以外の 部分を離間させた折曲体に形成し、続けて前記折曲体は、前記第 1幅方向中心線を 前記おむつ基体の前記前後方向の寸法を二等分する第 2幅方向中心線に接近させ る一方、前記第 1 ,第 2半体の前記端縁部を前記第 1幅方向中心線よりも前記第 2幅 方向中心線力 遠く離間させて前記第 1半体を前記おむつ基体における前記股下 域の前方部分および後方部分いずれかの内面に重ね、重ねた前記第 1半体は、前 記前後方向へ延びる前記第 1半体の両側縁部の外面を前記内面に接合するととも に前記両側縁部の間の部分を前記内面から離間させておき、さらに続けて、前記第 2半体は、前記前後方向へ延びる前記第 2半体の両側縁部の外面に接着剤を塗布 し、しかる後に前記おむつ基体を前記第 2幅方向中心線に沿って折曲して前記おむ つ基体の前記内面と前記第 2半体の前記両側縁部の外面とを前記接着剤を介して 接合するとともに前記両側縁部の間の部分を前記内面から離間させておき、折曲し た前記おむつ基体は、互いに重なり合う前記前後胴周り域における前記側縁部の内 面どうしを接合して、前記シート片から前記セパレータを得ることを特徴とする前記製 造方法。

[2] 前記第 2半体の前記両側縁部の外面に前記接着剤を塗布することに代えて、前記 おむつ基体を前記第 2幅方向中心線に沿って折曲したときに前記両側縁部の外面 と重なり合う部分における前記おむつ基体の内面に前記接着剤を塗布する請求項 1 記載の製造方法。

[3] 前記折曲体は、前記幅方向の寸法が、前記折曲体の前記第 1半体を重ねる部位 における前記おむつ基体の前記幅方向の寸法よりも大きいものである請求項 2記載 の製造方法。

[4] 請求項;!〜 3のいずれかに記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする使 V、捨てのパンツ型おむつ。